放射性ストロンチウムの選択検知が可能なチェレンコフ検出器

γ線環境下でも純β核種90Sr/90Yをその場検知!

放射性ストロンチウム90Sr/90Yは目の水晶体の防護や廃棄物仕分けの観点からその定量が重要です。本技術はチェレンコフ光の放射角度がβ線のエネルギーにより異なることに着目し、本来分析に時間を要する90Sr/90Yを「その場」で検知します。

放射性ストロンチウムをその場で直接検知!

放射性ストロンチウム(90Sr/90Y)は、原子力事故時に外部環境へ放出され得る核分裂生成物であり、正確な定量は放射線防護の観点から非常に重要です。しかし、従来の方法では、定量のためにサンプルをバックグラウンドの低い環境に持ち帰る必要がありました。本技術では、液体光ファイバーをセンサーとして用いることで、90Sr/90Yを現場で直接検知することが可能です。これにより、放射線管理の効率化に大きく寄与できます。

液体光ファイバーが光る!

本検出器は、コア材が液体である光ファイバー(液体ライトガイド)をセンサーとして用います。β線が液体ライトガイドに入射すると、チェレンコフ光が発生します。チェレンコフ光はβ線のエネルギーに応じて放射角度が異なるため、90Sr/90Yから放出される高エネルギーのβ線のみを選択的に検出することが可能です。これにより、90Sr/90Yの現場での検出が可能となり、分析時間を大幅に短縮できます。

廃炉現場の放射線管理を効率化!

90Sr/90Yの現場での直接検出法では、従来のようにサンプルを毎回ラボに持ち帰る必要がないため、測定数を大幅に増やすことが可能です。これにより、廃炉現場における90Sr/90Y の詳細な分布を把握でき、作業者の放射線防護にも寄与します。

廃炉現場に限らず、ニッチな環境・目的に応じた放射線計測にお困りの方へ!

廃炉現場ではニッチな放射線計測ニーズがあります。その知見を活かし、医療・工業で人工的に生成した90Sr/90Yの「その場」計測に役立ちます。放射線計測技術のご相談をお待ちしています。

寺阪祐太

福島廃炉安全工学研究所
廃炉環境国際共同研究センター
研究副主幹 寺阪祐太

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Inovation

利用分野

・原子力施設
・廃止措置プラント

関連技術情報

特開2025-015087

Y. Terasaka, Y. Sato et al” In-situ detection of high-energy beta ray emitter 90Sr/90Y inside the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Unit 3 reactor building using a liquid light guide Cherenkov counter” Nucl. Instrum. Methods Phys. Res., Sect. A

https://doi.org/10.1016/j.nima.2024.170021