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9 バックエンドに関わる技術開発

9-1 原子力施設廃止措置と放射性廃棄物処理処分に関わる技術開発

図9-1 原子力施設廃止措置に係る技術開発
拡大図(216KB)

図9-1 原子力施設廃止措置に係る技術開発

図9-2 放射性廃棄物処理処分に係る技術開発
拡大図(265KB)

図9-2 放射性廃棄物処理処分に係る技術開発


1.はじめに

私たちは、我が国唯一の総合的な原子力研究開発機関であり、原子炉施設、再処理施設、加速器施設等、 200を越える原子力施設を保有しています。これらの中には、使命を終えた施設、機能が重複するため整理すべき施設等もあり、第1期中期計画においては、30余りの施設が廃止措置すべき、あるいは今後廃止措置を検討すべき施設として示されています。

一方、私たちは、これまで種々の研究開発を実施してきてお り、 2005 年度末の時点で、 200リットルドラム缶に換算して約34万本の放射性固体廃棄物が保管されています。

不要となった原子力施設を廃止措置し、放射性廃棄物を処理処分することを合わせて、原子力バックエンドと呼んでおり、バックエンド対策を実施するのは、原子力施設設置者及び放射性廃棄物発生者としての責務とされています。また、原子力施設の廃止措置、放射性廃棄物の処理処分は、長期的な対応、巨額の資金を必要 とし、私たちの場合、約2兆円、80年の事業であると試算されています。したがって、原子力機構では、コスト低減を念頭に、以下のような技術開発を進めて います。

2.廃止措置に係る技術開発(図 9-1参照)

廃止措置に係る基本的な技術については、JPDR等のこれまでの解体経験により確立しており、これを他施設に適用していく際には、施設固有の状 況を考慮した技術の改良が必要となります。具体的には、「ふげん」、人形峠のウラン濃縮、製錬転換施設等、再処理特別研究棟について、既存技術をベース に、それぞれの施設に合わせた解体技術の開発を進めているところです。

また、これらの施設の解体を通じて、解体技術、関連データも蓄積されており、今後の廃止措置を効率的に進めるため、これらの情報と放射化計算等を組合わせ、支援ツールとしての廃止措置エンジニアリングシステムの開発を進めています。

一方、2005年12月、原子炉等規制法が改正され、クリアランス制度が原子炉等規制法に取り込まれました。クリアランスは放射性廃棄物の減量、コスト低減に有効です。私たちはクリアランスを容易に行うため、クリアランス検認システムの開発を進めています。

これらの技術はいずれも今後の廃止措置に活用していく予定です。

 

3.廃棄物処理処分に係る技術開発( 図9-2参照)

放射性廃棄物については、それぞれの放射能レベル、性状に応じた処理が行われます。処理コストの低減を目的に、前処理としてのか焼技術、TRU廃棄物、ウラン廃 棄物等を対象とした除染技術の開発を進めています。

一方、セメント固化、溶融固化等により廃棄体化(処分に適した形状に処理すること)された放射性廃棄物は、処分に備え、放射能濃度を確認する必要があります。私たちは、コスト軽減、時間短縮を目的に、放射能測定の簡易・迅速化技術の開発を進めています。

廃棄体化された放射性廃棄物は、最終的に、浅地中処分(トレンチ処分、ピット処分)余裕深度処分、地層処分により、放射能レベルに応じた処分が 行われます。処分の安全性は、被ばく評価により判断されますので、私たちは、RI・研究所等廃棄物、TRU廃棄物、ウラン廃棄物に対して、核種移行に影響 する因子の検討、安全評価データの整備、安全評価手法の開発等を進めています。

また、放射性廃棄物に係る各種情報を一元的に管理し、発生から処分までの履歴を管理できる廃棄物管理システムの開発を進めています。



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