3-9 核融合原型炉に向けて

−幅広いアプローチ活動・国際核融合エネルギー研究センター事業−

図3-20 BA活動・IFERC事業の計画概要

図3-20 BA活動・IFERC事業の計画概要

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図3-20 BA活動・IFERC事業の計画概要

原型炉設計・研究開発調整,核融合計算シミュレーション及びITER遠隔実験センター活動の三つからなるIFERC事業は、他の2事業と協調しつつITER計画を支援し、核融合エネルギーの早期実現を目指しています。

国際核融合エネルギー研究センター事業(IFERC事業)は、ITER計画を支援しつつ核融合エネルギーの早期実現のため、青森県六ヶ所村において我が国と欧州で実施する10年間の国際共同プロジェクトのひとつです。IFERC事業では、(1)原型炉設計・研究開発調整センター(2)核融合計算シミュレーションセンター(3)ITER遠隔実験センターを推進しています(図3-20)。ITER遠隔実験センターに関する活動は、ITER計画と調 整しつつ活動期間の後半から本格的に開始する予定です。

原型炉設計・研究開発調整センターの原型炉設計活動では、原型炉の特徴、共通概念等の原型炉設計のための共通基盤の構築を目指しています。核融合原型炉の考え方において、発電規模,運転手法,メンテナンス手法等々に日欧間には相違があります。このような原型炉要件の相違は炉の大きさや機器構成に大きく影響を及ぼすので、最初の3年間(第一期活動)を日欧専門家によるワークショップを通して、原型炉の役割,設計制約,ロードマップ,設計概念等について意見交換を行い、後半の第二期活動で実施する日欧共同設計作業に向けた共通項目の洗い出しを行いました。

また、原型炉研究開発活動としては、原型炉実現に向けた日欧の共通認識に基づいたブランケット開発に関連した五つの研究分野、(1)SiC/SiC複合材料(2)トリチウム工学(3)低放射化フェライト鋼(4)先進中性子増倍材料(5)先進トリチウム増殖材料に関する研究開発を実施しています。2011年までに六ヶ所村の研究施設に導入する実験機器の整備を着々と進めます。

核融合計算シミュレーションセンターの活動では、BA運営委員会の下、特別作業グループを組織してスーパーコンピュータの要求性能評価やベンチマークコードの評価・選定、技術検討等を精力的に行いました。その結果、欧州が調達するスーパーコンピュータ、周辺機器及び関連サービスに関する調達取り決めが締結されました。2012年から運用を開始するスーパーコンピュータでは、ITERやJT-60SA等におけるシミュレーション研究,実験データ解析研究,核融合材料研究及び原型炉設計研究等を実施する予定です。

核融合エネルギー早期実現を目指した核融合原型炉研究開発に向けて、日欧の国際協力で推進するIFERC事業は順調に進展しており、第二期活動の研究活動段階での成果が期待されます。



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