13-3 原子炉のコンクリートを資源として有効利用する

−JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランス−

図13-6 放射能濃度の測定及び評価の方法の流れ

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図13-6 放射能濃度の測定及び評価の方法の流れ

JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリート中の放射性物質の放射能濃度がクリアランスレベルを超えないことを、測定によって合理的かつ確実に評価できる方法を策定しました。

 

図13-7 再資源化加工を行ったコンクリート

図13-7 再資源化加工を行ったコンクリート

国の確認を受けたコンクリートをRC40材としての品質基準を満足するよう破砕しました。

 

図13-8 コンクリートの再利用

図13-8 コンクリートの再利用

再資源化加工を行ったコンクリートを陥没した建物周囲の埋戻し材として再利用しました。

私たちは、クリアランス制度を活用した資源の有効利用を推進しています。クリアランス制度とは、原子力施設などから発生する資材のうち、放射能レベルが極めて低く、人体への放射線影響が無視できると国が確認したものを有価物として再利用することで、我が国が目指す資源の有効利用による循環型社会の形成に貢献することを目的とした制度です。

私たちは、クリアランス制度が導入される以前の1985年〜1990年に行われたJRR-3原子炉施設の改造時に大量に発生した放射能レベルが極めて低いコンクリート約4000 tを放射性廃棄物として保管していました。このコンクリートを有効利用するため、保管していたコンクリートの汚染状況の事前調査を行い、その調査結果を基に、評価対象核種の選定,コンクリートの特性に応じた測定方法,測定結果の評価方法,コンクリートの管理の方法などを定めた放射能濃度の測定及び評価の方法を策定し、2008年に国の認可を受けました。

その後、2009年度より国の認可を受けた方法に従って放射能濃度の測定及び評価を行い、2011年度末までに約1900 tのコンクリートについて国による放射能濃度の測定及び評価結果の確認を受けました(図13 -6)。

国の確認を受けたコンクリートは再利用するために再資源化加工を行い、財団法人茨城県建設技術管理センターにおいて、ふるい分試験,すりへり試験,異物混入試験などの品質試験を受け、コンクリート再生砕石(RC40材)として使用するための品質基準を満たしていることを確認しました(図13 -7)。

品質試験を受けたコンクリートは、原子力科学研究所内で再利用を進めており、東日本大震災の影響によって一部建物で周囲のアスファルトが陥没したため、その陥没箇所の埋め戻しをするために2011年度末までに約600 t使用しました(図13 -8)。

コンクリートをクリアランスし再利用をすることは我が国で初めてであり、今回の方法は、今後の合理的な廃止措置、資源の有効利用による循環型社会の形成に役立つことが期待されます。



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