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1 福島第一原子力発電所事故の対処に係る研究開発

環境汚染への対処及び廃止措置に向けた取組み

図1-1 私たちが福島復興に向けて取り組んでいる主な活動

図1-1 私たちが福島復興に向けて取り組んでいる主な活動

原子力機構福島技術本部のホームページです。(https://www.jaea.go.jp/fukushima/

 

図1-2 福島県が制作した、県と県民などが一体となり新生ふくしまの創造に向けた気運醸成のためのロゴマーク

図1-2 福島県が制作した、県と県民などが一体となり新生ふくしまの創造に向けた気運醸成のためのロゴマーク

 

図1-3 政府・東京電力中長期対策会議体制

拡大図(329KB)

図1-3 政府・東京電力中長期対策会議体制

原子力機構は、このうち燃料集合体の長期健全性や建屋内の遠隔除染等の研究開発を担います。(東京電力株式会社福島第一原子力発電所1〜4号機(1F1〜1F4)の廃止措置等に向けた研究開発計画について 原子力災害対策本部 政府・東京電力中長期対策会議(平成23年12月21日))より抜粋。

私たちは、福島復興に向け主に次の活動を展開しています(図1- 1,図1-2)。

 

大震災発生直後からの緊急事態対応

2011年3月11日東日本大震災発生直後から、私たちは災害対策基本法の指定公共機関として活動を開始し、事故当日に現地への専門家派遣要請を受け、翌3月12日専門家7名がモニタリングなどに必要な機材を持参し、百里基地から自衛隊ヘリで現地に移動しました。以後、現在も対応は継続中です。2012年3月31日までに、モニタリング要員等延べ45318名を派遣しました。

 

放射線モニタリング

人体への影響把握や除染計画を策定するためには放射性物質の汚染状況や放射線線量率を正確に把握する必要があります。そこで、大気中(トピックス1-1)や海洋中(トピックス1-2)に放出された放射性物質のシミュレーション、環境放射能モニタリングデータの収集と世界への発信(トピックス1-3)や国際監視ネットワークによる大気中の放射性物質の測定(トピックス1-4)などを行い、文部科学省からの委託を受け、福島県の放射性物質の沈着量分布を地上(トピックス1-5)で、我が国全域における放射線量を航空機(トピックス1-6)でモニタリングすることで汚染状況の把握を行っています。

 

環境修復

放射性物質に汚染された環境を元に修復するために除染を迅速に行うことが重要です。私たちは、除染について内閣府からの委託を受け、ガイドライン作成,除染カタログ作成,除染実証試験(トピックス1- 7,1-8)を行っています。また、各種技術支援, 行政への技術指導やマニュアル作成への協力も行っています。農地回復・土壌除染に向けた取組み(トピックス1- 9,1- 10)や公園の除染(トピックス1- 11)も実施し、除染効果を予測するソフトウェアの開発(トピックス1- 12)を行っています。また、簡便な測定方法の開発(トピックス1- 13)やセシウム(Cs)吸着材の研究開発(トピックス1- 14,1- 15)、事故後に行われた防護対策の効果の検証(トピックス1- 16)、森林汚染の実態解明に向けた取組み(トピックス1- 17)を行っています。これらの研究を踏まえ、今後も環境回復のための除染の最適化や効率化を図る研究を継続していきます。

 

コミュニケーション活動

専門家を派遣して、科学的根拠に基づいたデータやその解釈方法を解説し、普段抱いている質問に答える「放射線に関するご質問に答える会」を福島県内にある全保育園,幼稚園,小中学校約1700校園を対象に実施しています。2012年3月までに169校園,12000人以上の方に実施しました。

 

人材育成

資源エネルギー庁や福島県からの要請を受けて、放射線管理要員や除染作業者に対する講習会を実施し、放射線管理や除染ができる人材の育成などを行っています。

 

事故収束対応

事故発生当初より、政府や東京電力株式会社に対する助言を行い、中長期的に必要な研究を開始しています。炉心溶融を正確に把握するために、炉心の溶融進展を解析するためのデータ取得(トピックス1- 18)と1F 1(トピックス1- 19)、1F2(トピックス1- 20)の炉心内での事故進展の予測を行っています。

また、冷却に利用した汚染水処理に伴い発生する廃棄物の処理処分へのアプローチ(トピックス1- 21)として、ストロンチウム吸着剤の応用研究(トピックス1- 22)や廃ゼオライトからの水素発生への対処方法(トピックス1- 23)を行っています。

加えて、過酷な放射線環境下で利用できる水位計の開発(トピックス1- 24)も行っています。

今後、1F1〜1F4の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(図1-3)に協力し、燃料集合体の長期健全性や建屋内の遠隔除染等の研究開発を行う予定です。

 

全国の拠点からの対応状況

各拠点共通的な活動として、文部科学省非常災害対策センター(EOC),原子力緊急時支援・研修センターへの資機材並びに職員派遣,モニタリング,除染モデル実証事業,コミュニケーション活動,一時帰宅者対応などに対する職員等の派遣を実施しました。

 

 敦賀本部

大規模被ばく者発生時の医療班として福島県立医科大学への職員派遣を実施しました。

 東海研究開発センター原子力科学研究所

土壌等の環境試料をはじめ、炉心冷却で発生した滞留水やその放射能除去に利用されたゼオライト等を分析しました。

 東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所

放射性滞留水処理に係る分析や基礎試験、溶融燃料に係る評価試験及び可燃性廃棄物焼却処理時のCs移行挙動評価に係る試験などを実施しました。

 大洗研究開発センター

使用済燃料プールから取り出した燃料集合体の長期健全性評価として、ふげん使用済燃料被覆管を用いた塩水浸漬試験や建屋内の遠隔除染技術の開発として床材を用いたCs除染模擬試験などの研究開発を実施しました。

 那珂核融合研究所

立地地域で浄水測定を実施しました。

 高崎量子応用研究所

γ線照射施設を使って、事故後の原子炉建屋内部を調査する災害救助ロボットQuinceの電子機器の放射線照射試験や、海水の放射線分解による原子炉内での水素発生の模擬実験などを実施しました。

 幌延深地層研究センター

放射能分布作成における深度分布測定を実施しました。

 東濃地科学センター

1F周辺の地下水流動解析などを実施しました。

 人形峠環境技術センター

汚染されたガレキ等の焼却時のCsの挙動解析,グランドカバー効果のある植物による総合的な土壌修復技術の開発を実施しました。

 



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