はじめに

児玉理事長

平素より、私ども日本原子力研究開発機構(原子力機構)の研究開発活動に関し、多大なご理解とご支援をいただき誠にありがとうございます。

我が国唯一の総合的原子力研究開発機関である私どもの使命は、「原子力の未来を切り拓き、人類社会の福祉に貢献する」ことです。成果の最大化を図り、産業界や大学等との積極的な連携と協働を通じて、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所事故への対応、原子力の安全性向上、高速炉や再処理などの核燃料サイクル技術、放射性廃棄物の処理・処分といった分野の研究開発を重点的に、またこれらを支え、新たな原子力利用技術を創出する基礎基盤研究と人材育成にも取り組んでいます。

中でも福島第一原子力発電所事故への対応では、環境回復と原子炉施設の廃止措置について、科学的及び技術的専門性を最大限に活用し、組織の総力を挙げて必要な研究開発に取り組んでいます。また「もんじゅ」については、昨年12月に原子力関係閣僚会議が決定した方針等を踏まえ、その廃止措置を安全かつ着実に進めるとともに、これまで得られた成果を活用しつつ、我が国における高速炉開発にあらためて貢献していきます。さらに、再処理施設の廃止措置につきましても、安全かつ着実に進め、今後の廃止措置に反映できるデータを取得し、技術開発に貢献していきます。

これらの取り組みにあたっては、安全の徹底が最優先となります。しかしながら、本年6月に大洗研究開発センター燃料研究棟での汚染事故を発生させたことにつきましては、国民の皆様からの信頼を大きく損なうものとして非常に重く受け止めており、心よりお詫び申し上げますとともに、原因分析に基づく対策を確実に実施して参ります。

本誌は、原子力機構が日々取り組んでいる研究開発で得られた最新の成果を皆様に広く知っていただくため、その発足以来、毎年発行している成果普及情報誌です。私どもの研究開発の成果の一端をご高覧いただければ幸いです。

また、原子力機構全体の活動状況は、アニュアルレポート「原子力機構2017」でも別途ご紹介しておりますので、本誌と併せてご参照下さい。

引き続き私どもの研究開発活動にご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

2017年10月

国立研究開発法人

日本原子力研究開発機構

理事長

児玉理事長サイン