公開日付: 2026年3月31日
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高速炉用渡り配管の地震時挙動を解明

図1 地震時に渡り配管で想定される変位の様子

図2 地震荷重下での渡り配管の発生応力分布

図3 渡り配管の地震時応答波形
ナトリウム冷却高速炉の原子炉建屋には地震の揺れを低減する免震装置の適用が検討されており、この免震建屋(原子炉建屋)から高温蒸気を非免震建屋(タービン建屋)に送る渡り配管には、地震時に大きな建屋間相対変位が生じることから、その健全性を評価できる手法の開発が必要です(図1)。
本研究では、高速炉用渡り配管の特徴である高温環境下で使用することや配管の材料として耐熱性に優れた高クロム鋼を採用していることを反映した具体的な配管レイアウトに対して解析を用いて応力の発生メカニズムを調査し、地震時の渡り配管の構造健全性を確認する上で注目すべき知見を整理しました。その結果、渡り配管を構成するエルボに応力が集中する(図2)ことと、渡り配管の地震時応答波形は、主要な大振幅で長周期成分の波形(大きくゆっくりとした揺れ)に小振幅の短周期成分の波形(小刻みな揺れ)が重畳した特徴を持つ(図3)ことが分かりました。その特徴から、配管は大きく変形するものの、変形が繰り返される回数は少ないことを考慮して構造健全性を確認することが重要であることを示しました。
得られた知見を基に、高速炉用渡り配管の地震時の構造健全性を適切に評価できる手法を構築し、高速炉の安全性向上に貢献します。
謝辞
本研究は、経済産業省からの受託事業「平成19年度発電用新型炉等技術開発」の成果の一部を含んでいます。
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