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公開日付: 2026年3月31日

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ハンディなα線用表面汚染二次元分布サーベイメータ
-高γ線・中性子線環境でα汚染だけを正確に可視化測定-

図1 開発したサーベイメータの外観

図1 開発したサーベイメータの外観

α線による局所的な発光を捉え、汚染の分布を二次元で表示します。


東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業や核燃料取扱施設などでは、物品や床面の表面汚染管理が重要です。中でも、α線の汚染分布把握は内部被ばく管理上から重要ですが、γ線や中性子などのバックグラウンド放射線が非常に高い現場では、従来のα線サーベイメータでは他線種の影響で誤計数し、正確な測定が困難でした。

そこで、測定部・信号処理部・二次元分布表示装置・バッテリーを全て片手で把持できるサイズに集約し、バックグラウンド放射線環境でもα線だけを正確に「見える化」できるサーベイメータを開発しました(図1)。本装置は、放射線を受けると発光する物質であるシンチレータを、マルチピクセルの光センサーに直結した構造です。さらにシンチレータの不透明度と膜厚をともに最適化したことにより、α線との反応で生じる局所的な発光をセンサーのごく一部のピクセルに直接届ける構造とし、α線を他の種類の放射線から明確に識別します。

この装置について、1 Sv/h超の高γ線環境や300 µSv/hの中性子線環境でも誤計数をほぼ示さず、法定の表面汚染密度限度(α線:4 Bq/cm2)の約1/100の低レベルな汚染から、従来機器の上限を超える高レベルな汚染まで、可視化測定ができることを実証しました。本開発により、廃炉・廃止措置の現場等の安全管理への貢献が期待されます。

著者情報
参考文献
Tsubota, Y. et al., Development of α-Ray Visualization Survey Meter in High Gamma and Neutron Background Environment, Radiation Protection Dosimetry, vol.200, issues 16–18, 2024, p.1676–1680.
外部論文: https://doi.org/10.1093/rpd/ncae169

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