図4-13

図4-13 化学反応速度論を考慮した解析により得られたSA時に低温側に移行していくCs化学種の割合

核分裂生成物(FP)であるCsやI等を対象に、より実態に即してSA時のFP挙動を解析できるように化学反応速度論を適用したデータベースを開発しました。これを用いて仮想的なSA条件で原子炉内移行時のCs等化学種の割合を算出しました。従来のSA解析コードのように平衡状態を仮定した解析では、低温側に移行するにつれ、化学種割合が大きく乖離するものがあることが分かりました。これはCsの環境への放出量が過大若しくは過小評価されることにつながる可能性を示しており、被ばく評価を精度良く行うには化学反応速度論的な評価が必要であることを示しています。

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