図9-5

図9-5 鉄結晶のすべりによるらせん転位の移動

(a)は結晶中のらせん転位を概念的に示したもので、で示した位置に転位線が存在します。鉄結晶において、低温ではの方向に横に転位が進みますが、温度が高くなると縦の成分が加わり進行方向がのように変化します。結晶のすべり面は転位の移動面ですので、温度が上昇すると結晶のすべり面が変化することになります。(b)は転位位置の変化をシミュレーションしたものです。100 Kの場合、横にまっすぐ進んでいくのに対し、300 Kの場合、縦方向にも転位位置が進んでいき、実験で観察された現象を再現することが分かりました。

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