図9-6

図9-6 強く相互作用する電子を簡潔に表す

半導体等における通常の電子の集団(相互作用が小さい集団)の解析は、20世紀中に物理理論や計算手法が開発され簡潔な解析手法が存在しています((a)左図 : 青丸は電子を表す)。ウラン等の原子番号の大きい元素を含む重元素化合物((a)右図 : 水色の丸は電子、赤は相互作用を表す)では、多数の電子が互いに強く影響しあって運動しています。その運動は複雑で計算が困難ですが、量子力学の方程式を一部拡張し、方程式の係数に虚数が現れることを許すことで、その複雑な動きを的確に捉えられることが分かりました。その結果、電子のエネルギーの振る舞いに「フェルミアーク」が現れることを理論的に予言することができました(b)。

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