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高いエネルギーの粒子ビームを外部からプラズマに入射して、そのエネルギーをプラズマ・イオンに与えることにより、プラズマ電流を発生させる方法は、「ビーム電流駆動法(図3-1)」と呼ばれています。このビーム電流駆動法は、電磁誘導(トランス方式、図3-2)を使わずにトカマク型核融合装置にプラズマ電流を流せる方法として有望視されており、核融合炉の連続運転にとって重要な研究課題の一つになっています。 JT-60では、高エネルギー粒子ビームを得るため、負イオン方式による中性粒子ビーム入射装置を世界に先駆けて開発・導入し、高温(1億度)・高密度(約5×1019 個m-3)のプラズマで、百万アンペア級の駆動試験に成功するとともに、駆動効率と理論予測の比較を進めてきました。図3-3にビーム入射により駆動できるプラズマ電流値の指標である駆動効率*とビーム加速電圧の関係を示します。駆動効率は、理論予測に従って加速電圧とともに上昇し、360 kVの加速電圧で、従来の粒子ビーム入射(100 kV以下)による効率の約3倍に当る世界最高の効率(1.6×1019 A/W/m2)を達成できました。ITER(国際熱核融合実験炉)のビーム電流駆動装置には、加速電圧:1 MVで運転し、2×1019 A/W/m2以上の効率が必要とされています。図3-3はITERの運転に必要な高い電流駆動効率の実現に見通しを与えるものです。 |
●参考文献
T. Oikawa et al., Reactor Relevant Current Drive and Heating by N-NBI on JT-60U, 18th IAEA Fusion Energy Conference, Oct.4-10, 2000,. Sorrento, Italy, IAEA-CN-77/EX8/3. |
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