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| 数値トカマク研究(Numerical EXperiment of Tokamak)は、粒子と流体の二面性を持つプラズマの複雑現象を明らかにすることを目指しています。そのため、数千の計算チップ(CPU)を並列に接続して使用する超並列計算機を用いて、理論シミュレーション研究を進めてきました。 核融合プラズマ中では、微視的なゆらぎによる乱流状態が発生し、この乱流の渦は粒子や熱の損失を引き起こします。一方、プラズマの電流分布を凹状にすると粒子と熱の断熱層が内部に形成され、閉じ込め性能が改善されることが実験的に明らかになっていますが、この領域では流速が空間的に大きく変化するプラズマ流が観測されています。最近の理論的研究によってこのプラズマ流がプラズマ中の微視的なゆらぎを抑制する可能性が指摘されていますが、プラズマ流が発生する過程は解明されていませんでした。このため、本研究ではプラズマ流が乱流を抑制するメカニズムを解明するために、初めて電子が作る断熱層のシミュレーションを試みました。 断熱層が形成される領域の静電ポテンシャルの時間発展についてのシミュレーション結果を図3-9に示します。プラズマ流は静電ポテンシャルに沿って流れます。時間初期に電子温度の勾配によって発生した微視的なゆらぎ(図3-9(a))は、小さな渦が集まった乱流状態となり粒子・熱の損失が増加します(図3-9(b))。その後、揺らぎの主成分は、損失方向に直角なポロイダル方向に長波長の構造を持つようになり(図3-9(c))、最後にはポロイダル方向にプラズマ帯状流が流れ、粒子・熱の損失を引き起こす渦が消失します(図3-9(d))。このシミュレーション結果から、内部断熱層領域を流れる帯状流がプラズマ乱流および粒子・熱の損失を抑制するメカニズムの一つが明らかになりました。 |
| ●参考文献 Y. Idomura et al., Stability of ExB Zonal Flow in Electron Temperature Gradient Driven Turbulence, Phys. Plasmas, 7, 3551 (2000). |
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