図5-4 チタン酸バリウム単結晶の瞬間スペックル測定
 
この実験では、スリットを通過したX 線レーザーをチタン酸バリウムに照射し、その表面から反射してくるX 線が干渉してつくるスペックルをX 線検出器で測定しました。チタン酸バリウムは、常温でマイクロメートルオーダーの微細なドメイン構造を持ち、その空間構造によって反射X 線のスペックルが変化します。室温(24 ℃)の場合に比べてキュリー温度(強誘電性を失う臨界温度。ここでは約122 ℃)近傍ではスペックルパターンの幅が小さくなって、空間構造のサイズが大きくなっていることが分かります。また、キュリー温度以上(130℃)では、ドメイン構造が消えてしまうことも分かります。

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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果2003
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