図7-5  窒化物/高温化学再処理法に基づくアクチノイド消滅処理サイクルの概念

第1階層の商用発電炉燃料サイクルにおいて発生した高レベル廃棄物から群分離によってアクチノイド硝酸塩を抽出します。ゾル・ゲル法による固化処理、続いて炭素熱還元処理によって、アクチノイド窒化物の微小球が製造されます(写真は、ウラン窒化物の微小球)。このとき、反応ガスに窒素の同位体N-15を使用すれば、N-15濃縮の窒化物が得られます。このあと、消滅処理炉用燃料としてTiN被覆窒化物燃料粒子を充填した燃料要素に加工されます。第2階層のアクチノイド消滅処理サイクルに移り、この窒化物燃料を消滅処理炉で燃やし、発電とともにアクチノイドを消滅させます。未燃焼の燃料は、高温化学再処理によってアクチノイド金属に精製され、窒化処理されて、再び消滅処理炉に投入されます。図の右側に示した溶融塩電解精製装置を用いて、陽極の周りに装填された窒化物燃料は、溶融塩に溶解し、陰極側に移動して金属の形で析出し、回収されます。


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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1997
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