JAEA R&D Navigator
トップページ > 原子力基礎工学研究 > 実用的な新技術で半永久電源用アメリシウムの分離回収に成功!

公開日付: 2026年 2月 13日

アクセスカウント:0

categ4

実用的な新技術で半永久電源用アメリシウムの分離回収に成功!
-使用済燃料に含まれる有価元素活用の実用化へ大きく前進-

図1 図1(a)溶媒抽出法による分離、(b)抽出クロマト法による精製及び(c)沈澱物として回収したアメリシウム

図1 (a)溶媒抽出法による分離、(b)抽出クロマト法による精製及び(c)沈澱物として回収したアメリシウム(Am)


電池は私たちの生活を広く支えており、長時間安定して使える電源を目指して様々な物質を使用した開発が行われています。放射性物質の崩壊熱と熱電変換素子を利用した電池(半永久電源)もその一つです。半永久電源の実装先として、太陽光パネルでの発電が十分にできない木星よりも遠い場所での宇宙探査機があります。

アメリシウム241(241Am)は長い半減期(432.2年)を持つため、半永久電源に適した放射性物質の一つです。原子力機構ではこれまでに、使用済燃料の溶解液や高レベル放射性廃液からアメリシウム、ウラン、希土類元素等を分離する溶媒抽出技術「SELECTプロセス」を既に開発しています *。そこでSELECTプロセスの知見を活用して、長期保管されているプルトニウム241(241Pu)のベータ崩壊で生成する241Amを溶媒抽出法(図1(a))や抽出クロマト法(図1(b))などの化学的手法で回収する技術を開発しました。

今回開発した技術は焼却処分可能な抽出剤を使用しており、回収で発生する廃棄物の量を減らせます。さらに、回収した241Amの常温での濃縮も実証しました(図1(c))。この新技術は、ストロンチウムなど他の有価元素を分離回収する際にも応用できるため、汎用性にも優れています。

* Ban, Y. et al., Recovery of Minor Actinides from High-Level Liquid Waste by N,N,N',N',N'',N''-Hexaoctyl Nitrilotriacetamide (HONTA) Using Mixer-Settler Extractors, Progress in Nuclear Science and Technology, vol.8, 2025, p.243–247.
著者情報
参考文献
江森達也ほか, 高経年Pu試料中に含まれるAm-241の分離回収技術の開発, JAEA-Technology 2024-025, 2025, 20p.

このページへのご意見やご感想などありましたらボタンをクリックしてご意見ご感想をお寄せ下さい。

トップへ戻る