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公開日付: 2026年4月14日

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廃炉作業空間における3次元モデル生成のための計算負荷の低減
-時系列画像からの冗長画像除去による画像選択手法-

図1 撮影状況と画像選択法による3Dモデル生成結果

図1 撮影状況と画像選択法による3Dモデル生成結果


東京電力福島第一原子力発電所の廃炉現場において、特に原子炉格納容器内部は高線量環境のため、カメラを搭載した遠隔操作ロボットが活用されています。廃炉現場における作業計画の立案や遠隔操作では、作業環境内の構造物の把握が重要となります。そこで、原子力機構ではロボット搭載カメラから得られる時系列画像を用いて効率的に3次元モデルを生成するための画像選択手法の研究を行っています。

画像から3次元モデルを生成する手法であるStructure from Motion(SfM)は、使用する画像数が多いと計算負荷が非常に高くなります。また、廃炉現場において遠隔操作ロボットは安全上の観点から停止動作を頻繁に繰り返すため、得られる時系列画像は視差変化の少ない冗長な画像を多く含む傾向があります。このような冗長画像は、計算時間や3次元モデルの精度に悪影響を及ぼします。そこで、画像間の見かけの変位量を表すオプティカルフローとしきい値判定を用いて効率的に必要な画像を選択する手法を提案しました。この手法により、SfMに使用する画像枚数を5 %以下まで削減しつつ、画像全てを使用した場合と比べて計算時間を約10 %まで短縮することに成功しました(図1)。

本成果は作業環境内構造物の把握に有効であり、今後の廃炉現場での迅速な3次元モデルの生成技術として実用化が期待されます。

謝辞
本研究は、JAEA英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(JPJA19H19210047)「燃料デブリ取り出し時における炉内状況把握のための遠隔技術に関する研究人材育成」の助成を受けたものです。
著者情報
参考文献
Hanari, T. et al., Image Selection Method from Image Sequence to Improve Computational Efficiency of 3D Reconstruction: Application of Fixed Threshold to Remove Redundant Images, Journal of Robotics and Mechatronics, vol.36, issue 6, 2024, p.1537–1549.
外部論文: https://doi.org/10.20965/jrm.2024.p1537

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