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公開日付: 2026年 1月 7日

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避難指示解除に貢献する新たな被ばく線量評価法
-福島で開発した住民の生活行動に基づくリアルな線量予測モデル-

図1 新たな被ばく線量評価モデルの概要

図1 新たな被ばく線量評価モデルの概要

本研究で開発したモデルでは、個々の住民の生活行動における滞在箇所の空間線量率を、滞在時間分足し合わせて被ばく線量を求めます。

東京電力福島第一原子力発電所の事故後、被ばく線量は個人線量計により測定されるか、簡易なモデルにより大まかにかつ保守的に評価されてきました。一方、特定復興再生拠点区域での避難指示解除に際しては、個々の住民の実際的な被ばく線量を予測する必要があり、従来の簡易なモデルよりも詳細な被ばく線量を評価できるモデルが必要となりました。

本研究では、住民の日々の生活行動と環境モニタリングで得られた空間線量率に基づいて精度良く被ばく線量を予測できる新たなモデルを開発しました(図1)。モデルの開発に際しては、207件の建築物について屋内の空間線量率に対する天然放射性核種など自然由来の放射線の影響を評価し、被ばく線量の予測精度を向上させました。また従来は、モデルの精度検証が十分になされていませんでしたが、本研究では106人日分の個人線量の測定結果と行動記録を収集、精査し、精度を検証しました。その結果、本モデルの95 %予測信頼区間は、避難指示解除の目安となる年間20 mSvほどの環境下でわずか13 %程度であることが示されました。

本モデルによる予測結果は、避難指示解除の判断材料として各自治体の除染検証委員会等に提供され、また今後も特定帰還居住区域での避難指示解除に際して活用される見込みです。将来的には万が一、原子力災害が生じた際に、避難時の被ばく線量予測など放射線防護への活用も考えられます。

謝辞
本研究は、原子力規制委員会原子力規制庁からの受託研究「令和2~4年度原子力施設等防災対策等委託費(生活行動パターンを模擬した連続的な空間線量率の測定及び詳細モニタリング結果のマップ化)事業」にて実施されました。
著者情報
参考文献
Sato, R., Yoshimura, K. et al., Assessment of Individual External Exposure Doses Based on Environmental Radiation in Areas Affected by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Accident, Environment International, vol.194, 2024, 109148, 8p.
外部論文:  https://doi.org/10.1016/j.envint.2024.109148

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