はじめに

鈴木理事長

 

独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、今年、発足から6年目を迎え、第一期中期計画に実施した事業に関して国民の皆さまの評価を受けると同時に、新たに第二期中期計画の達成に向けたスタートを切りました。

昨今、エネルギー安全保障と地球環境問題の重要性が普く認識されており、原子力がこれからの人類の持続的な発展を支えていく上で果たすべき役割はますます重要なものになっていくと考えています。原子力機構は、我が国唯一の原子力に関する総合的な研究開発機関として2005年に発足して以来、核燃料サイクル技術の確立をはじめとする原子力エネルギー研究開発から、科学技術の発展や産業創出を目指した原子力の基礎・基盤までの幅広い研究開発を推進してまいりました。

2010年5月には14年5ヶ月ぶりに高速増殖原型炉「もんじゅ」を再稼働させることができました。今後、安全を第一として皆さまの理解と信頼を得ながら核燃料サイクルの確立に向けた研究開発に全力で取り組んでまいります。また、大強度陽子加速器(J-PARC)をはじめとする量子ビームプラットフォームを基盤とした量子ビーム応用に関する研究開発、2010年3月に完成した国際核融合エネルギー研究センターを拠点とした幅広いアプローチ(BA)活動の展開も含めた国際熱核融合実験炉(ITER)計画など、国際的に注目されている研究開発に加え、高レベル放射性廃棄物の処分技術の開発、更には、自らの原子力施設の廃止措置、研究施設等放射性廃棄物の埋設処分事業などを着実に進めることにより、原子力研究開発の成果を国内ばかりでなく国際的にも積極的に発信・活用していくことに邁進してまいります。

本誌は、日頃の研究開発で得られた最新のトピックスを皆さまに広くご紹介いたしますために、原子力機構の発足から毎年作成しているものです。多くの皆さまに原子力機構の活動について一層のご理解をいただくとともに、今後の展開にご期待いただくための一助となることを願っております。

日頃より、ご支援をいただいている皆さま方には、この場をおかりして感謝申し上げるとともに、今後とも私どもの研究開発活動につきまして、ご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。

 

2010年10月

独立行政法人

日本原子力研究開発機構

理事長

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