コントラスト変化法

中性子小角散乱において、試料の構造・物性を変えることなくコントラストのみを変化させる手法。コントラストとは「成分間の中性子散乱長密度の差」で定義され、コントラストが大きいほど散乱強度は強くなる。尚、中性子散乱長密度とは、各原子核に固有の値である中性子散乱長に成分を構成する原子の数密度をかけて足し合わせたものである。コントラストを変化させるためには、水素原子核と重水素原子核は異なる中性子散乱長を持つことを利用した重水素置換法が一般に用いられる。一方で、中性子ビームおよび試料中の水素原子核のもつスピンの向きを揃える核スピン偏極法について現在開発が進んでいる。(4-4 高分子複合材料の核スピン偏極を目指して)


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