コヒーレントX線

X線(波長0.1 nm程度)は可視光同様に電磁波であり波の性質を持つ。「コヒーレント(coherent)」とは日本語では「可干渉性の」と訳され、ある領域で波の山や谷がそろった状態を指す。そろう程度が高いほどコヒーレントであると表現する。コヒーレントX線のように計測の基となるX線の品質が保証されると、計測の精度や得られる情報量は格段に向上し、従来にない高度なX線計測が可能となる。実際、SPring-8の登場で全体の0.1%程度ながらもコヒーレントX線が利用できるようになり、高度なX線計測が実用化された。この状況は今後、X線自由電子レーザーなどの次世代光源の登場により大きく改善されるであろう。(4-6 コヒーレントX線を利用した分域構造の観察を目指して)


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