バイスタンダー効果

放射線を照射した細胞で認められるような効果(細胞の増殖阻害,DNAの損傷,突然変異の誘発など)が、その周囲の非照射細胞にも現れる現象である。1992年にハーバード大学のNagasawaとLittleによって初めて報告された。照射細胞からの何らかの信号伝達によって引き起こされると考えられており、培養液だけを照射しても起こらない。その信号伝達経路としては、培養液中に放出される物質が拡散して非照射細胞に到達して作用を伝達する経路や、隣接して接着した細胞同士の間の細胞膜に空いた微小なトンネルである細胞間隙を通って信号物質が流れる経路が考えられている。(5-10 放射線がん治療の副作用低減に新たな道筋)


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