破壊靱性の指標となるパラメータのこと。フェライト鋼(原子炉圧力容器鋼を含む)は低温では脆性破壊、高温では延性破壊を生じる。破壊靭性は、高温になるほど高くなる温度依存性を示し、脆性から延性に遷移する温度域において大きくばらつく。この破壊靭性の中央値の温度依存性を規定する曲線がマスターカーブであり、その形状は材料の種類や照射の有無にかかわらず一定である。材料ごとに異なる破壊靭性はマスターカーブを温度軸上でシフトさせることにより表現される。参照温度(To)はマスターカーブ上の100 MPa√mに対応する温度であり、マスターカーブの温度軸上の位置を示すパラメータである。Toが低いほど破壊靱性に優れた材料である。(2-5 原子炉圧力容器の破壊靭性を詳細に調べる)
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