6.2 原子力船を設計する
  

  

図6-2  原子力船エンジニアリングシミュレーションシステム

シミュレーションシステムの特徴

  1. 海洋〜船体運動〜原子炉プラントの全体を一貫して模擬します。
  2. タッチパネル付CRTおよびダイナミックキーボードで操作盤を構成しています。
  3. 「むつ」等で得られた実験結果を模擬結果と同画面に表示できます。
  4. 目的に応じてシミュレーションの速度を変えることができます。

   


 「むつ」の運転データを基に、「むつ」用のエンジニアリングシミュレーションシステムをつくり、実験航海の事前評価に利用しました。そのあと、現在設計中の舶用原子炉プラントの性能評価と確認、ならびに高度自動化研究のために、システムの改良と開発を進めています。将来の船舶は乗組員の少人数化がさらに進むものと想定され、経済性の観点から原子力船においても高度自動化運転が必須となります。なお、実験航海で得られたデータは、このシステムで保存、分析され、研究に活用されます。


参考文献

T. Kusunoki et al., Simulation of Marine Nuclear Reactor, Nucl. Technol., 109, 275 (1995).

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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1995
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