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地球環境保全のための代替エネルギー源として次世紀における実用化を目指し、安全性が一層向上した次世代軽水炉としての受動的安全炉JPSR(JAERI Passive Safety Reactor)の概念検討を実施しています。本炉は、電気出力63万キロワットの2ループ加圧水型軽水炉で、炉心の物理的固有安全性と受動的安全設備とを組み合わせることにより、安全性の向上と原子炉システムの大幅な簡素化を目指しています。図7-2に安全系を含む一次系の系統図を示します。 JPSRでは安全性を向上させるため、以下のような設計を行っています。
また、原子炉システム簡素化のための設計変更は以下のとおりです。
以上の特徴により、非常用ディーゼル発電機、弁、ポンプなどの安全上重要な能動機器、および化学体積制御系(CVCS)が大幅に簡素化できます。この結果、原子炉の運転と保守に必要なマンパワーの削減や、人間の判断ミスが原子炉の安全性におよぼす影響の大幅な軽減によって、安全性の向上が実現できます。 |
参考文献
Y. Murao, et al., A Concept of Passive Safety Light Water Reactor System Requiring Reduced Maintenance Efforts, ANS Winter Meet- ing, San Francisco (1993). |
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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1995 copyright(c)日本原子力研究所 |