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1992年7月から6年間の予定で開始されたITER(国際熱核融合実験炉)工学設計活動で、中央設計チームは1996年12月に詳細設計報告書をとりまとめました。1995年7月の中間設計報告書への4極[日本、米国、EU(欧)、ロシア]からの評価やコメントをもとに、システムの完成度が向上しました。設計の進展とともに建設組立や運転計画について深い検討が可能となり、また安全解析や環境への放射線影響についても定量的評価が可能となりました。 物理面では、とくにダイバータでの熱排出と中心プラズマとの両立性について柔軟な対応が可能なことが明らかとなりました。 技術面では、表2-1のような7つの主要な工学設計研究・開発が進み、これらのデータベースをもとに設計の統合化が進展しています。 安全解析と環境影響評価では平常時、及び異常時における周辺公衆及び作業従事者への放射線影響、運転中及びデコミショニング時の廃棄物管理量等が明らかとなりました。異常事象に関連する放射性物質の放出は、一般公衆に対してIAEA-ICRPの推奨する包括的基準値を十分に下まわり、核融合炉の本質的安全性を示しています。さらに1998年7月までの最終設計で詳細が具体化される予定です。 |
参考文献
ITER Detailed Design Report, Cost Review and Safety Analysis, IAEA (1997). |
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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1997 Copyright(c) 日本原子力研究所 |