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原子力施設の稼動に伴って環境に放出された放射性核種がどのような経路を通って人間に到達するかを精度よく評価、予測できることが原子力施設の安全な運用を行う上で必要です。このため私たちは、これら放射性核種の環境中での挙動の詳細を明らかにし、高い精度で人間への影響を評価できる手法の開発を目指し、研究を続けています。 チェルノブイル原子炉事故サイトは、核実験のフォールアウトでもよく知られたセシウム(Cs)やストロンチウム(Sr)の他に原子炉燃料のウランやプルトニウム(Pu)、アメリシウム(Am)、キュリウム等の超ウラン元素で汚染された特異な環境を形成しており、上に述べた研究・解明を進めるための研究サイトとなっています。現在、調査研究はチェルノブイル原子炉サイト周辺30km圏内の、チェルノブイルの町から6km以内の河川および森林を対象に進められており、土壌や河川水の物理・化学的性状、放射性核種の存在状態の調査・分析を通して、陸域から河川への核種別の流出機構が明らかになりつつあります。 |
参考文献
T. Matsunaga et al., Migration Behavior of the Released Radionuclides in the River System in the Exclusion Zone of the Chernobyl Nuclear Power Plant, IAEA-CN-63/143, One Decade After Cernobyl : Summing up the Consequences of the Accident (1996). |
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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1997 Copyright(c) 日本原子力研究所 |