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核融合炉では大量の中性子を発生させ、これを熱出力とします。一方、核融合炉の炉心となるプラズマからは多数のプラズマ粒子が定常的な損失としてダイバータに集まり炉外へ排出されます。ダイバータで粒子を受けとめる部分は粒子や熱衝撃による損傷が大きく、部品の交換や修理の容易なことが肝要です。中性子に曝された部品は放射化されるので遮蔽を施した空間での遠隔操作が必要となります。図2-16にITERの全体鳥瞰図を示します。容器下部にダイバータ構造があります。この部分の鳥瞰図が図2-17です。円周方向に分割されたダイバータカセットは単位ユニットで重量25トンで、局所的な過大熱負荷を避けるために要求された2 mm程度の設置精度でカセットをレール移動して、容器外へ運びだす必要があります。着脱性、位置決め、熱伸縮補正精度、遠隔操作性に加えて、炉の運転中にはプラズマ異常消滅等での電磁力に耐える強度が必要です。多くの要素試験を総合して試作されたカセット移動装置を図2-18に示します。実機規模の円周方向の組合せ総合試験をEUの共同試験施設で今年度から行います。
参考文献
S. Fukatsu et al., Development of Locking and Mover System for ITER Divertor Maintenance, Proc. 19th Symp. on Fusion Technology, Sep. 16-20, 1996, Lisbon, 1657 (1997).
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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1998 copyright(c)日本原子力研究所 |