はじめに

 このレポートは、原研の最も新しい研究成果を一人でも多くの方に知っていただくために作りました。各年度毎に原研を代表するにふさわしい研究成果を特に選び、紹介しております。このレポートを通して、原研の研究活動の先端をご理解していただければ幸いです。

 日本原子力研究所(原研)は昭和31年6月に設立され、我が国の原子力分野における中核的な総合研究機関として、安全性、核融合、高温工学、放射線利用等の原子力の利用を目指す研究開発を行ってまいりました。

 原子力科学技術は、人類が21世紀に直面する極めて重要な課題である地球環境問題やエネルギー問題の克服に貢献する優れた特徴と大きい可能性を持っています。原子力利用の新たな展開や原子力の安全性、信頼性の向上を目指した研究開発を進めることは、原研の果たすべき重要な役割であると考えています。

 原研のもう一つの役割は、原子力科学技術の研究開発に関連して進展した先進的、基礎的な研究を、エネルギーや放射線の利用にとどまらず、さらに広く科学技術全体の飛躍的な発展のために役立てることです。これらの研究開発を進めることによって、原研は人類社会の知的資産を増進する上で大きく貢献できるものと信じております。

 さらに、原研が開発した研究炉、試験炉、加速器等の大型施設を大学や国立研究機関等の研究者の利用に供して、国全体としての研究活動に役立てています。これとともに、国際協力による研究開発を積極的に進め、活発な国際交流に努めております。

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たゆまざる探究の軌跡−研究活動と成果1999
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