はじめに

児玉理事長

 

平素、私どもの研究開発活動に関し、多大なご理解とご支援をいただき誠にありがとうございます。

本誌は、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)が日々取り組んでいる研究開発で得られた最新の成果を皆様に広く知っていただくため、発足以来毎年発行している成果普及情報誌です。

原子力機構は我が国で唯一の原子力に関する総合的研究開発機関であり、その使命は「原子力科学技術を通じて人類社会の福祉と繁栄に貢献する」ことです。私どもは本年4月より、新たな第3期中長期目標に従い、東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故への最優先での対応、原子力の安全性向上のための研究、核燃料サイクルの研究開発、放射性廃棄物処理・処分の技術開発といった分野に重点的に取り組むとともに、これらの研究開発を支え、新たな原子力利用技術を創出する基礎基盤研究と人材育成に取り組んでおります。

中でも、核燃料サイクルの要となる高速増殖原型炉「もんじゅ」の運転再開は喫緊の最重要課題であり、最大限の努力を傾注します。

研究開発を進めるに当たっては、これまで進めてきた原子力機構改革を着実に根付かせ、安全文化のさらなる醸成に努めます。また、社会から負託された使命を常に意識し、優れた成果を生み出すことによって、研究開発機関としての責任を果たしてまいります。

こうして得られた原子力機構の成果について、本誌を通じて一層のご理解をいただくとともに、引き続き私どもの研究開発活動にご指導とご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

2015年11月

国立研究開発法人

日本原子力研究開発機構

理事長

児玉理事長サイン