はじめに

児玉理事長

 

はじめに

 

平素より、日本原子力研究開発機構(原子力機構)の研究開発に関し、多大なご理解とご支援を賜り誠にありがとうございます。

原子力機構の使命は、我が国唯一の総合的原子力研究開発機関として、原子力科学技術を通じて、人類社会の福祉と繁栄に貢献することです。その実現に向け、原子力機構は、産業界や大学等との積極的な連携と協働を通じて、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所事故への対応、原子力の安全性向上研究、核燃料サイクルの研究開発、放射性廃棄物の処理・処分技術開発といった分野の研究開発を重点的に実施するとともに、これらを支え、新たな原子力利用技術を創出する基礎基盤研究と人材育成にも取り組んでいます。

福島第一原子力発電所事故への対応に関しては、廃止措置等に向けた中長期ロードマップや「福島復興再生基本方針」を踏まえ、廃止措置と環境回復に向けた研究開発に取り組んでいます。また、JRR-3等の研究用原子炉の運転再開に向けた準備を進めるとともに、基礎基盤研究や安全性向上に関する研究で世界をリードする研究成果の創出に努めております。高速炉・新型炉開発では、昨年12月に国が策定した戦略ロードマップに基づき、多様な炉型技術の研究を進めます。さらに、バックエンドロードマップ及び施設中長期計画に基づき、もんじゅ、ふげん、東海再処理施設等の廃止措置や、バックエンド対策を安全かつ着実に進めてまいります。

本誌では、原子力機構が日々取り組んでいる研究開発で得られた最新成果の代表的なものをご紹介いたします。

本誌を通じて、原子力機構の研究開発に一層のご理解を賜りますとともに、引き続き、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

2019年10月

国立研究開発法人

日本原子力研究開発機構

理事長

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