技術シーズ集トップページ>
技術シーズ集第9版>伝統産業・地場産業とのコラボレーション>伝統・地場 3
中性子ラジオグラフィは、中性子ビームの透過により対象物の内部画像を得る技術で、水素や炭素を多く含む物質の観察に有効です。青森県弘前市の企業が実施した、落下リンゴを丸ごと炭化し花炭のように室内オブジェ製品とする技術開発の一環で、中性子ラジオグラフィにより炭化処理過程のリンゴの内部構造と水分の分布状況を観察しました。
リンゴ品種による乾燥具合の差を調べたところ、ジョナゴールド、北斗は水分の残りが多く、また、津軽は比較的表層まで繊維がしっかり存在しています(図1)。さらに、同一品種でも、炭化処理の仕方により、水分の抜け方と繊維の残り方が異なることが分りました(図2)。
<前へ:伝統・地場 2